企業の一言説明

いつも(7694)は、EC専門のトータルサポート事業を展開する、D2C・Eコマース市場の成長を牽引する企業です。

総合判定

高成長だが財務改善が急務

投資判断のための3つのキーポイント

  • TikTok Shopをはじめとするソーシャルコマース市場の急拡大を取り込み、高い売上高成長を維持しています。
  • 直近の四半期決算で営業利益が黒字化し、純損失も大幅に改善されるなど、収益性が回復基調にあります。
  • 自己資本比率および流動比率が低水準にあり、運転資本増加に伴う流動性悪化リスクへの対応が課題です。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 S 四半期売上高成長率が50.9%と非常に高水準
収益性 D ROEがマイナス、営業利益率も低水準
財務健全性 D 自己資本比率が低く、負債比率が高い
バリュエーション A 業界平均PER・PBRを下回り割安感がある

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 633.0円
PER 24.8倍 業界平均27.5倍
PBR 1.59倍 業界平均2.8倍
ROE -1.39%

1. 企業概要

いつもは、ブランドメーカーに対してD2C(Direct-to-Consumer)およびEコマース(EC)マーケティングサービスを一貫して提供する企業です。ECサイトの構築・運用、デジタルマーケティング、ロジスティクス、さらには海外販売まで幅広く支援し、顧客のEC事業成長に貢献しています。特に、TikTok Shopを含むソーシャルコマース領域に強みを持つ独自の事業モデルが特徴です。

2. 業界ポジション

EC支援市場において、いつもは多様なサービスをワンストップで提供することで差別化を図っています。特にTikTok Shopを中心としたソーシャルコマース領域では先行者利益を享受し、市場拡大の波を捉えています。大手メーカーから中小企業、自治体まで幅広い顧客基盤を持ち、化粧品、食品、家電など多様な業界に対応できる点が強みですが、ECプラットフォームの規約変更リスクなど外部環境への依存性も考慮する必要があります。

3. 経営戦略

中期経営計画では、TikTok Shopに代表されるソーシャルコマース市場の成長を取り込み、GMV(流通取引総額)と収益の連鎖的拡大を目指しています。特にOneコマースと協業ブランドパートナーセグメントを中心に成長を牽引し、データマーケティングによる運用力強化、越境EC展開、イベント投資、ブランドポートフォリオの拡充を戦略の要としています。直近の2026年3月期第3四半期決算では、通期売上高予想を上方修正しており、積極的な成長投資の姿勢がうかがえます。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

Piotroski F-Scoreは、企業の財務状況を9つの指標で評価するもので、高いスコアほど財務が健全であることを示します。

項目 スコア 判定
総合スコア 3/9 B: 普通
収益性 1/3 純利益がマイナスだが、ROAはプラス水準
財務健全性 1/3 流動比率が目安を下回り、D/Eレシオが高い
効率性 1/3 営業利益率・ROEは低いが、四半期売上成長率は高水準

いつもは総合スコアが「3/9 (B: 普通)」であり、財務状況には複数の改善点が見られます。収益性の面では直近12ヶ月で純利益がマイナスですが、ROAはプラスを維持しています。財務健全性は流動比率、D/Eレシオともに改善が必要です。効率性の面では、営業利益率とROEが低水準ですが、四半期売上高成長率は高く、事業成長の勢いは維持されています。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月): 3.10%。売上高に対して営業利益の割合が低く、ベンチマーク(15%以上でS評価)を大きく下回る水準です。利益創出力の改善が課題です。
  • ROE(過去12か月): -1.39%。株主資本を効率的に活用して利益を生み出す力がマイナスであり、この指標はベンチマーク(10%以上で良好)を大きく下回っています。
  • ROA(過去12か月): 1.34%。総資産に対する利益率も低く、この指標もベンチマーク(5%以上で良好)を下回っており、資産の有効活用に改善の余地があります。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(直近四半期): 22.6%。財務の安定性を示す自己資本比率は低く、ベンチマーク(40%以上で良好)を下回る水準です。前期の27.4%からも低下しており、財務基盤の強化が求められます。
  • 流動比率(直近四半期): 1.45倍(145%)。短期的支払能力を示すこの指標は、目安とされる200%(2.0倍)を下回っており、短期資金繰りにはやや注意が必要です。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF 営業CF 投資CF 財務CF 現金等残高
連2023.03 -994百万円 -344百万円 -650百万円 -429百万円 2,698百万円
連2024.03 -965百万円 -609百万円 -356百万円 376百万円 2,132百万円
連2025.03 -421百万円 65百万円 -486百万円 1,220百万円 2,932百万円

過去3年間のフリーキャッシュフローは継続してマイナスですが、2025年3月期に営業キャッシュフローが65百万円と黒字に転換しました。これは本業での資金創出能力が改善傾向にあることを示します。しかし、積極的な投資活動によりフリーキャッシュフローは依然としてマイナスであり、財務キャッシュフローで資金調達を行っています。

【利益の質】

直近12ヶ月の純利益はマイナスであるため、営業CF/純利益比率は算出できませんが、営業キャッシュフローはプラスに転換しており、利益の質は改善傾向にあると評価できます。ただし、純利益の黒字化と安定的なキャッシュフローの創出が今後の課題です。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計の決算では、通期売上高予想に対して約76.4%の進捗率であり、売上は堅調に推移しています。一方、通期営業利益予想254百万円に対しては約49.5%の進捗にとどまっており、第4四半期での巻き返しが期待されます。当期純利益は累計で約△7百万円の赤字であり、通期予想(152百万円の黒字)達成には大幅な改善が必要です。

【バリュエーション】

いつも(7694)の現在のPERは24.8倍、PBRは1.59倍です。業界平均PERが27.5倍に対し、いつもはそれより低い水準にあり、PBRも業界平均2.8倍と比較して低い水準です。売上高成長率が高いことを考慮すると、市場からは比較的割安に評価されている可能性があります。目標株価1,116円(業種平均PBR基準)は現在の株価633.0円より大幅に高く、PBR基準では上昇余地があることが示唆されています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
5日線乖離率 -0.50% 株価は5日移動平均線をわずかに下回る
25日線乖離率 +4.83% 株価は短期トレンドよりやや上に乖離
75日線乖離率 +0.20% 株価は中期トレンドとほぼ同水準
200日線乖離率 -15.61% 株価は長期トレンドを大きく下回る

現在の株価は短・中期移動平均線に近い位置にありますが、長期の200日移動平均線を15.61%も下回っています。MACDシグナルとRSI状況は現在「中立」とされており、明確な短期トレンドは見られません。

【テクニカル】

現在の株価633.0円は、52週高値1,444.00円に対して25.4%、52週安値373.00円に対して29.0%の位置にあり、年間レンジの下方で推移しています。直近1ヶ月は上昇傾向にあるものの、中期的な200日移動平均線(752.47円)を下回っていることから、本格的な上昇トレンドへの転換には時間を要する可能性があります。現在の株価は5日、25日、75日移動平均線と比較的近い水準にあるため、短期的な方向感は定まっていないと言えます。

【市場比較】

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +10.66% +11.40% -0.74%pt
3ヶ月 -6.77% +11.23% -18.00%pt
6ヶ月 -22.90% +25.50% -48.40%pt
1年 +72.48% +75.73% -3.25%pt

当銘柄の株価パフォーマンスは、長期的に日経平均と同水準の大きな上昇を見せていますが、直近3ヶ月および6ヶ月では日経平均を大きく下回っています。しかし、過去1年間では高いリターンを記録しており、個別要因による変動が大きいと見られます。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.26 ○普通 市場平均より値動きは小さい傾向
年間ボラティリティ 61.57% ▲注意 1年間で株価が大きくブレる可能性あり
最大ドローダウン -66.46% ▲注意 過去最悪の下落率は大きく、今後も起こりうる
シャープレシオ 0.58 ○普通 リスクを取った分だけリターンは得られているが改善余地あり

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.03 ▲注意 下落リスクだけで見たリターン効率は低い
カルマーレシオ 0.03 ▲注意 最大下落からの回復力に課題

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.22 ○普通 日経平均とはあまり連動しない独自の値動き
0.05 値動きのうち市場要因で説明できる割合は小さい

【ポイント解説】

いつも(7694)は、低いベータ値(0.26)が示すように市場全体の動きにあまり連動せず、独自の要因で値動きする傾向があります。しかし、年間ボラティリティは61.57%と高く、過去の最大ドローダウンも-66.46%と非常に大きいため、価格変動リスクは高い銘柄と言えます。リスク調整後リターンを示すシャープレシオやソルティノレシオの数値も低く、特に下落に対するリターン効率が課題です。現在のボラティリティは「低」水準(過去1年で上位24%)ですが、これは一時的なものであり、潜在的な値動きの激しさには注意が必要です。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±63万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

【事業リスク】

  • プラットフォーム依存リスク: TikTok Shopなどの特定プラットフォームの規約変更やアルゴリズム変更が、GMVや収益モデルに直接的な影響を与える可能性があります。
  • 需要変動リスク: 共創・自創セグメントにおける需要変動など、特定の事業領域で計画未達となるリスクがあります。
  • 流動性・運転資本リスク: 売掛金や棚卸資産の増加に伴う運転資本の拡大が、現金及び預金の減少につながり、流動性を悪化させる可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残が203,600株あるのに対し、信用売残は0株であり、信用倍率は0.00倍となっています。これは売り圧力が非常に低いことを示しますが、一方で買い残が多いことは将来的な売り圧力が蓄積している可能性も示唆します。主要株主は、(株)つづく(持株比率40.34%)、望月智之事務所(同20.17%)、坂本守(同4.17%)となっており、特定の大株主による保有比率が高い状況です。

8. 株主還元

いつもは、過去から配当を実施しておらず、直近の2026年3月期も年間配当0.00円の予想を発表しています。したがって、現在の株価基準での配当利回りは0.00%、配当性向も0.00%です。現状では株主還元よりも事業成長への再投資を優先する方針であるため、インカムゲインを目的とする投資家には不向きな銘柄と言えます。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み TikTok Shop等ソーシャルコマース分野での先行優位性
顧客のEC事業をワンストップで支援する技術と実績
成長市場でのポジショニングが収益成長に繋がる可能性
⚠️ 弱み 自己資本比率が低く、財務基盤が脆弱
特定のECプラットフォームへの依存度が高い
財務リスクに見合ったリターンが得られるか要検討
🌱 機会 D2C・EC市場、特にソーシャルコマース市場の継続的な拡大
越境ECなど海外展開による事業領域の拡大
新規市場開拓が長期的な成長ドライバとなる
⛔ 脅威 運転資本増加による資金繰りの悪化リスク
ECプラットフォームの規約変更や競争激化
財務基盤の揺らぎや競争環境の変化を注視すべき

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
成長性重視の投資家 急成長するEC市場での高い売上成長を期待できる
短期的な価格変動を許容できる投資家 ボラティリティが高く、積極的なトレード機会がある

この銘柄を検討する際の注意点

  • 財務の健全性: 自己資本比率の低さや流動性の悪化が進むと、事業継続性や成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。
  • 収益性の安定化: 売上成長を利益へつなげる力に課題があり、営業利益率やROEの改善が見られない場合、株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • プラットフォームリスク: 特定のECプラットフォームに大きく依存しているため、ルール変更や市場の変動が業績に直結するリスクがあります。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 3.10% 5.0%以上への回復 収益性改善と成長の証
自己資本比率 22.6% 30%以上への回復 財務基盤の安定化
ネットデット 3,005百万円 2,000百万円以下への減少 流動性悪化リスクの低減

企業情報

銘柄コード 7694
企業名 いつも
URL https://itsumo365.co.jp/
市場区分 グロース市場
業種 小売 – 小売業

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
ブランジスタ 6176 882 128 6.42 1.86 33.5 7.36
Hamee 3134 522 85 56.73 1.16 1.4 4.31
テモナ 3985 197 22 2.80 0.0 0.00

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.53)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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