企業の一言説明
MIRARTHホールディングスは首都圏でマンション分譲を展開する中堅不動産開発企業であり、再生可能エネルギー事業も手掛けています。
総合判定
高配当が魅力だが、財務と利益成長に課題を抱える割安企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 高配当利回りと割安なバリュエーション: 業界平均を大きく上回る配当利回りと、PBRが業界平均の半分以下という強い割安感。
- 事業ポートフォリオの多角化: マンション分譲を主軸としながら、再生可能エネルギー発電販売事業を育成し、収益源の安定化と成長機会を追求。
- 財務健全性の課題と一時的な減益予想: 自己資本比率が低く、有利子負債が高水準であることに加え、2026年3月期は大幅な減益が予想されており、今後の収益回復が注目される。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 来期大幅減益予想で利益成長が鈍化する見込み |
| 収益性 | B | ROEは良好も営業利益率が業界ベンチマークを下回る |
| 財務健全性 | C | 自己資本比率が低く負債依存度が高い点が懸念材料 |
| バリュエーション | S | PER・PBRともに業界平均と比較して明確に割安 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 401.0円 | – |
| PER | 12.11倍 | 業界平均13.6倍 |
| PBR | 0.68倍 | 業界平均1.6倍 |
| 配当利回り | 5.24% | – |
| ROE | 11.04% | – |
1. 企業概要
MIRARTHホールディングスは、首都圏を中心にマンション「レーベン」「ネベル」シリーズの分譲・開発を手掛ける不動産開発企業です。不動産アセットマネジメントやマンション管理サービスも提供し、近年は太陽光発電を軸とする再生可能エネルギー事業にも注力し、多角的な収益モデルを構築しています。
2. 業界ポジション
同社は、東京証券取引所プライム市場に上場する不動産業界の中堅企業です。首都圏の一次取得者層向けマンション分譲に強みを持つ一方、再生可能エネルギー分野へ事業領域を拡大しており、不動産とクリーンエネルギーを融合した独自のポジションを築きつつあります。
3. 経営戦略
MIRARTHホールディングスは、不動産事業を基盤としつつ、再生可能エネルギー事業を成長ドライバーとして位置づけています。2026年3月期は大幅な減益が予想されていますが、持続的な成長に向けて事業ポートフォリオの高度化を図る方針です。直近の注目イベントとして2026年3月30日に配当落ち日が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
Fスコアは企業の財務状態を9つの基準で評価する指標で、7-9点(S)は財務優良、0点(D)は要注意です。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 6/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益とROAはプラスで良好ですが、営業利益率が低い点が課題です。 |
| 財務健全性 | 2/3 | 流動比率は良好で株式希薄化もないものの、有利子負債対自己資本比率が高い点が懸念です。 |
| 効率性 | 2/3 | 四半期売上成長率は高く評価されますが、営業キャッシュフローの項目が不明なため完全に評価できません。 |
【収益性】
- 営業利益率(過去12か月): 6.98%。一般的に良とされる10%を下回っており、収益性には改善余地があります。
- ROE(過去12か月): 11.35%。株主資本を効率的に利用し10%以上の利益を上げており、良好な水準です。
- ROA(過去12か月): 2.46%。総資産に対する利益率は5%の目安を下回っており、資産の活用効率は低いと言えます。
【財務健全性】
- 自己資本比率(実績): 22.3%。有利子負債が多い不動産業界ではあるものの、一般的な健全性基準とされる30%を下回っており、やや不安が残ります。
- 流動比率(直近四半期): 1.71倍(171%)。一般的に短期的な支払い能力の目安とされる120%〜150%を上回っており、短期の財務健全性は確保されています。
【キャッシュフロー】
企業の資金の流れを示すキャッシュフローの状況は以下の通りです。単位は百万円。
| 決算期 | 営業CF | 投資CF | フリーCF | 現金等残高 |
|---|---|---|---|---|
| 連2023.03 | -722 | -46,354 | -47,076 | 47,148 |
| 連2024.03 | 36,777 | -26,329 | 10,448 | 41,884 |
| 連2025.03 | 7,877 | -24,807 | -16,930 | 47,008 |
営業活動によるキャッシュフローは年度によって変動が大きく、直近の2025年3月期は7,877百万円のプラスを維持しましたが、設備投資などが上回り、フリーキャッシュフローは-16,930百万円とマイナスになっています。事業投資のための外部資金調達への依存度が高い可能性があります。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率(2025年3月期): 0.96倍。営業キャッシュフローが純利益を下回っており、利益の質の健全性にはやや確認が必要です(一般的に1.0倍以上が健全とされる)。
【四半期進捗】
通期予想に対する直近の四半期進捗に関するデータは提供されていません。
【バリュエーション】
- PER(会社予想): 12.11倍。業界平均の13.6倍と比較するとやや割安な水準です。
- PBR(実績): 0.68倍。業界平均の1.6倍と比較して大幅に割安であり、純資産価値から見れば株価は大きく下回っています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -1.64 / シグナル値: 1.66 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 37.5% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | -0.99% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -3.38% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -1.74% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +1.71% | 長期トレンドからの乖離 |
テクニカルシグナルはMACD中立、RSIが中立圏にあり、売買の強いシグナルは出ていません。
【テクニカル】
現在の株価401.0円は、52週高値517.00円に対して比較的低い水準(52週レンジ内位置23.7%)にあります。移動平均線を見ると、株価は5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線を下回っていますが、200日移動平均線は上回っており、短期・中期的な下落傾向と長期的な安定が混在する状況です。
【市場比較】
日経平均との相対パフォーマンスは以下の通りです。
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | -2.43% | +11.40% | -13.84%pt |
| 3ヶ月 | +2.04% | +11.23% | -9.19%pt |
| 6ヶ月 | +3.62% | +25.50% | -21.88%pt |
| 1年 | -16.46% | +75.73% | -92.19%pt |
当銘柄の株価は、全ての期間において日経平均を大きく下回るパフォーマンスとなっており、市場全体に対して軟調な推移が続いています。
6. リスク評価
⚠️ 信用倍率が24.46倍と高水準で、将来的な売り圧力となる可能性に注意が必要です。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 年間ボラティリティ | 31.76% | △やや注意 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -93.33% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | 0.45 | △やや注意 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.43 | △やや注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | 0.14 | ▲注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.48 | ◎良好 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.23 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
ポイント解説
この銘柄は、年間ボラティリティが31.76%と比較的値動きが大きく、過去には-93.33%という極めて大きな下落(最大ドローダウン)を経験しています(現在も直近高値から-46.80%のドローダウン中)。リスクに見合うリターン(シャープレシオ0.45、ソルティノレシオ0.43)はやや注意が必要な水準であり、最大下落からの回復力(カルマーレシオ0.14)も低いです。株価の変動には、市場全体に連動する要因が23%程度含まれていますが、残りの大部分は個別要因によるものです。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±45万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
事業リスク
- 不動産市況の変動: 金利上昇や景気後退により、マンション販売が想定を下回るリスクがあります。
- 金利上昇リスク: 不動産開発にかかる有利子負債が高水準であり、金利上昇は資金調達コスト増加に直結します。
- 再生可能エネルギー関連規制: 太陽光発電事業は国の政策や規制変更の影響を受ける可能性があります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用倍率は24.46倍と買残が売残を大幅に上回っており、将来的な需給悪化(売り圧力)に注意が必要です。
- 主要株主構成: 上位株主には一般社団法人村山財産管理(18.27%)、日本マスタートラスト信託銀行(9.02%)、自社(自己株口)(3.08%)などが名を連ねています。
8. 株主還元
- 配当利回りは5.24%と、現在の株価水準に対して高水準であり、配当を重視する投資家にとって魅力的です。
- 配当性向は2026年3月期予想で47.9%であり、持続可能な範囲内にあると考えられます。
- 自社株買いの直近の状況に関するデータは提供されていません。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 高配当利回りとPBRの割安感 再生可能エネルギー事業による多角化 |
株価下支え効果や中長期的な価値向上が期待できる |
| ⚠️ 弱み | 低い自己資本比率と高い有利子負債 2026年3月期の大幅減益予想 |
財務リスクと今後の業績動向を慎重に見極める必要がある |
| 🌱 機会 | ESG投資の高まりからの再生エネ需要 不動産市場の回復、または再編による競争優位性 |
新規事業の成長と市場環境改善で業績が上向く可能性がある |
| ⛔ 脅威 | 金利上昇とそれに伴う資金調達コスト増 不動産市況の悪化と競争激化 |
収益圧迫や評価損計上につながるリスクを監視すべき |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 高配当・バリュー投資家 | 業界平均を下回るPBRと高い配当利回りが魅力のため |
| 不動産・インフラセクターへの長期投資家 | 不動産と再生エネの多角化戦略に長期的な視点で期待できるため |
この銘柄を検討する際の注意点
- 2026年3月期の減益予想: 来期の当期利益が大幅に減少する見込みのため、今後の業績回復シナリオを注視すべきです。
- 財務健全性の維持: 自己資本比率が低く、有利子負債が多い構造のため、金利上昇や不動産市況悪化時の耐性を確認すべきです。
- 信用倍率の高止まり: 信用買残が信用売残を大幅に上回っており、将来的に需給面からの売り圧力となる可能性があります。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.98% | 8%以上への回復 | 収益性改善のカギとなる |
| 自己資本比率 | 22.3% | 25%以上への改善 | 財務体質の強化を示す |
| EPS成長率 | 2026年3月期で大幅減 | 来期以降のプラス転換 | 企業価値向上の源泉 |
企業情報
| 銘柄コード | 8897 |
| 企業名 | MIRARTHホールディングス |
| URL | https://mirarth.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 401円 |
| EPS(1株利益) | 33.10円 |
| 年間配当 | 5.24円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 1.0% | 13.9倍 | 484円 | 5.0% |
| 標準 | 0.8% | 12.1倍 | 416円 | 2.0% |
| 悲観 | 1.0% | 10.3倍 | 358円 | -0.8% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 401円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 220円 | △ 82%割高 |
| 10% | 275円 | △ 46%割高 |
| 5% | 347円 | △ 16%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 野村不動産ホールディングス | 3231 | 1,003 | 9,206 | 12.27 | 1.14 | 9.9 | 3.98 |
| 東京建物 | 8804 | 3,567 | 7,418 | 11.77 | 1.25 | 10.6 | 3.42 |
| いちご | 2337 | 515 | 2,142 | 11.89 | 1.78 | 15.5 | 3.00 |
関連情報
証券会社
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本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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