企業の一言説明

日本アイ・エス・ケイは、耐火金庫の製造・販売を主力とし、歯科医療機器や図書室用ロッカー、不動産賃貸事業も展開する金属加工製品の中堅企業です。

総合判定

堅実で割安なニッチ市場の多角化企業

投資判断のための3つのキーポイント

  • 伝統的な耐火金庫事業に加え、歯科医療機器や不動産賃貸など収益源が多角化されており、安定的なキャッシュフローを創出している。
  • 資産効率の改善と高い自己資本比率を維持しており、財務面での安定性が極めて高い。
  • 株価指標面での割安さは顕著だが、市場流動性が低く、過去の大幅なドローダウンの歴史など、中長期的な株価形成には慎重な見極めが必要。

銘柄スコアカード

観点 評価 判定根拠
収益力 A ROEや営業利益率がベンチマーク水準以上であるため
安全性 S 自己資本比率が高く流動比率も健全な水準であるため
成長性 B 過去の売上高成長は緩慢であり直近も低水準なため
株主還元 B 配当利回りは標準的だが配当性向が低く改善余地有
割安度 B PER・PBR共に割安だが市場流動性に制約があるため
利益の質 B 営業CFに対する純利益率に改善の余地があるため

総合: B

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,751.0円
PER 5.97倍 業界平均10.0倍
PBR 0.57倍 業界平均0.5倍
配当利回り 1.71%
ROE 9.38%

企業概要

日本アイ・エス・ケイは、1916年創業の耐火金庫製造のパイオニアです。主力である鋼製品関連事業に加え、歯科医療機器や図書室用ロッカー、さらに安定収益源となる不動産賃貸事業の4本柱でポートフォリオを構築しています。金属加工技術をコアコンピタンスとし、特定ニッチ分野におけるブランド力が長期的な競争の源泉となっています。

業界ポジション

国内耐火金庫市場において老舗としての確固たる地位を築いており、製品の安全性と信頼性で高い参入障壁を構築しています。歯科医療機器やロッカー事業においても専門性を活かし、特定の顧客層から安定した需要を獲得しています。他方、競合他社と比較して規模の経済を追求するタイプではなく、多品種少量生産と高品質な製品提供で利益率を確保する戦略をとっています。

競争優位性 (Moat)

観点 評価 根拠
ブランド・知名度 強い 長年の信頼性と製品の安定性による顧客の固定化
スイッチングコスト 中程度 歯科医療機器などの特殊製品における保守等のつながり
ネットワーク効果 判断材料不足
コスト優位 (規模の経済) 弱い 中小規模の生産体制による高付加価値化優先のため
規制・特許 強い 耐火性能基準をクリアする製造技術への認定

経営戦略

中期経営計画では、既存事業の収益基盤強化に加え、成長性のある歯科医療機器セグメントへのリソース配分継続を掲げています。また、不動産などの遊休資産を活用した安定収益の確保に注力しており、収益のボラティリティ低減を重視した経営方針です。直近では、鋼製品および歯科関連の原価低減と販管費の効率化による営業利益率の向上を加速させています。

収益性

営業利益率は 13.21%、ROEは 10.22%、ROAは 6.31% と、いずれもベンチマークを上回る良好な水準を確保しています。

財務健全性

自己資本比率は 70.40% と財務は極めて強固であり、流動比率も 2.82 であり短期的な支払い能力も十分です。

キャッシュフロー

商号変更や事業編成を経ても営業CFは安定しており、FCFは期によって投資額に変動があるもののプラス傾向を維持しています。

項目 2023.12 2024.12 2025.12
営業CF 378百万円 329百万円 400百万円
FCF ▲123百万円 307百万円 347百万円

利益の質

営業CF/純利益比率は過去3年平均で 0.91 となっており、利益に対するキャッシュの裏付けは概ね良好ですが、さらなる質の向上が望まれます。

四半期進捗

2026年第1四半期の売上高進捗率は 27.8%、営業利益進捗率は 35.4% と通期計画に対して順調に推移しています。

バリュエーション

PER 5.97倍、PBR 0.57倍の水準は、業界平均と比較しても明らかに割安な水準に放置されており、市場からの評価は限定的です。

テクニカル分析

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 -32.21 / -28.46
RSI 売られすぎ 27.5 下落トレンドの一時的な過熱状態
5日線乖離率 -1.88% 短期的に下落圧力あり
25日線乖離率 -4.80% 短期トレンドラインを下回る
75日線乖離率 -8.29% 長期トレンドに対し割安な水準
200日線乖離率 -3.53% 200日線近辺での攻防

RSIの売られすぎ水準は、短期的には反転の可能性を示唆していますが、200日移動平均線に対する乖離も拡大しており、底固めを確認する動きが必要です。直近株価は安値圏域に位置しており、52週高値からは大きく乖離しています。

市場比較

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 ▲7.99% +15.51% ▲23.50%pt
3ヶ月 ▲10.02% +32.68% ▲42.70%pt
6ヶ月 ▲2.88% +40.80% ▲43.69%pt
1年 +12.97% +88.78% ▲75.82%pt

当銘柄のパフォーマンスは、主要市場指数に対して長期・短期ともに大きくアンダーパフォームしており、相対的な出遅れ感が強まっています。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.12 市場平均より値動きが安定
年間ボラティリティ 25.90% ○普通
最大ドローダウン ▲81.81% ▲注意 過去大きな下落の歴史あり
シャープレシオ ▲0.08 ▲注意 リターン効率は改善が必要

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.44 △やや注意 下落リスクに対する効率は低め
カルマーレシオ 0.19 ▲注意 回復力には時間を要する傾向

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.21 ○普通 市場と独自の動きをする傾向
0.04 市場要因の影響は限定的

ポイント解説

本銘柄は市場との相関が低く、独自の値動きをする特性があります。過去に非常に大きな最大ドローダウンを経験しているため、テクニカル的な下落局面ではボラティリティが急上昇するリスクに留意が必要です。直近のボラティリティ水準は過去1年の上位48%にあり、平常の範囲内に収まっています。

投資シミュレーション

仮に100万円投資した場合: 年間で±26万円程度の変動が想定されます。
分散投資の目安: ポートフォリオの 4% 程度が目安です。
※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

事業リスク

  • 原材料コストの価格変動による利益率の悪化リスク。
  • 耐火金庫などの製品需要の景気敏感な変動と低迷。
  • 少子高齢化に伴う一部製品の長期的な市場縮小。

信用取引状況

信用買残が68,700株存在し、信用倍率が表示されないほどの上昇圧力要因があるものの、売買代金が少ないため需給の偏りには警戒が必要です。

主要株主構成

株主名 保有割合
廣澤興産(有) 19.99%
自社(自己株口) 13.65%
廣澤清 12.22%
広沢かほる 7.83%
公益財団法人広沢育英会 6.76%
広沢(有) 5.63%

株主還元

配当利回りは 1.71% 水準であり、配当性向は 11.1% と非常に低水準です。会社側の配当に対する保守的な姿勢が示されています。

カタリスト整理

上昇要因 下落要因
短期 (〜3ヶ月) RSIの売られすぎによる自律反発 市場流動性の欠如による需給の弱さ
中長期 (〜2 年) 不動産セグメントの安定収益寄与 全体業績成長の鈍化による売り

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 耐火金庫のブランド力
強固な財務体質
下値抵抗力として機能する
⚠️ 弱み 成長性の欠如
市場流動性の低さ
中長期の株価停滞要因となる
🌱 機会 不動産賃貸事業の安定
歯科医療機器の展開
収益のボラティリティを緩和する
⛔ 脅威 原材料価格の上昇
景気敏感な製品群
営業利益率の監視が必要

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
資産価値重視の長期投資家 PBR 0.5倍台の割安さと自己資本の厚さで下値は限定的と考えられます。
ニッチ高配当を狙う投資家 業績安定性が高く、長期的観点でのキャッシュ創出力を評価できます。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 株価の流動性: 出来高が非常に少なく、買いたい時に買えない・売りたい時に売れないリスクがあるため留意が必要です。
  • 成長力の乏しさ: 本業に成長モメンタムが欠けており、株価の上値が重くなる要因となります。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
25日線乖離率 -4.80% 株価トレンドの転換点を確認するため
営業利益率 13.21% 15%以上への向上 収益効率の改善状況を測るため

企業情報

銘柄コード 7986
企業名 日本アイ・エス・ケイ
URL http://www.king-ind.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – その他製品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,751円
EPS(1株利益) 293.43円
年間配当 1.71円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 11.4% 6.9倍 3,450円 14.6%
標準 8.7% 6.0倍 2,663円 8.8%
悲観 5.2% 5.1倍 1,923円 2.0%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,751円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,330円 △ 32%割高
10% 1,661円 △ 5%割高
5% 2,096円 ○ 16%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
コクヨ 7984 809 3,569 17.59 1.35 8.0 3.02
イトーキ 7972 2,515 1,342 11.98 2.10 19.7 3.57
くろがね工作所 7997 996 18 24.65 0.35 1.5 4.01

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.2.28)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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