企業の一言説明

山善は工作機械や住設機器に強みを持つ機械・工具専門商社大手で、個人向け家電等も展開する多角的な企業です。

総合判定

堅実な配当が魅力の回復途上企業

投資判断のための3つのキーポイント

  • 高水準の配当利回り: 3%を超える安定した配当を提供し、株主還元への意識が高い。
  • 事業ポートフォリオの多角化: 生産財、住建、家庭機器と多岐にわたり、安定性に寄与。
  • 収益性改善と成長戦略の実行: 直近四半期で営業利益が大幅改善、M&Aによる成長も期待される。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 C 近年の売上高成長は緩やかで不安定
収益性 C ROE、営業利益率ともに業界平均を下回る水準
財務健全性 A 自己資本比率が良好でF-Scoreも高評価
バリュエーション C PERは業界平均より高く割高感が強い

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,534.0円
PER 14.50倍 業界平均12.1倍
PBR 0.98倍 業界平均1.0倍
配当利回り 3.39%
ROE 6.08%

1. 企業概要

山善は、主に生産財関連事業、住建事業、家庭機器事業を展開する総合商社です。FMSや産業用ロボットなどの生産設備、住宅設備、家電製品などを扱い、多角的な収益モデルを確立。幅広い顧客基盤と製品ラインナップが強みで、海外展開も積極的に行っています。

2. 業界ポジション

日本の機械・工具専門商社大手の一つとして確固たる地位を築いており、長年の実績とサプライヤー・顧客ネットワークが競争優位性。特に工作機械や住設機器分野で存在感を発揮しています。多角的な事業展開が、特定市場の変動リスクを緩和しています。

3. 経営戦略

2026年3月期第3四半期決算では、M&Aによる成長戦略を推進しており、株式会社AtoG1とPT.Somagede Indonesiaの子会社化を既に実行しました。通期予想に対する営業利益の進捗率が84.8%と好調で、今後の事業拡大と収益改善に向けた経営基盤強化が期待されます。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

当銘柄の財務品質をPiotroski F-Scoreで評価しました。

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好
収益性 2/3 純利益、ROAがプラスだが営業キャッシュフローのデータは不足
財務健全性 2/3 有利子負債は低いが流動比率が改善余地を示唆
効率性 1/3 四半期売上成長はプラスだが営業利益率とROEが低水準

収益性に関する指標は純利益とROAがプラスであるものの、営業キャッシュフローの項目はデータ不足により評価不能でした。財務健全性は、有利子負債対自己資本比率は良好ですが、流動比率にはやや改善の余地が見られます。効率性に関しては、四半期ベースの売上は成長しているものの、営業利益率とROEが低い点が課題として挙げられます。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月)は2.43%と、一般的な目安である5%を下回っており、収益性には改善の余地があります。
  • ROE(実績)は6.08%(直近12か月では6.93%)と、株式市場で健全とされる10%には届いておらず、株主資本の利用効率は普通レベルです。
  • ROA(過去12か月)は2.43%で、総資産に対する利益率は低い水準です。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(実績)は43.3%と約4割を占めており、財務基盤は比較的安定しています。
  • 流動比率(直近四半期)は1.46倍(146%)と、短期的な支払い能力は確保されているものの、理想とされる200%には届いておらず、さらなる改善が望まれます。

【キャッシュフロー】

当社のキャッシュフローは以下の通りです。

決算期 フリーCF(百万円) 営業CF(百万円) 投資CF(百万円)
2023.03 4,468 7,765 -3,297
2024.03 10,229 11,156 -927
2025.03 -2,745 8,361 -11,106

直近の2025年3月期は、積極的な投資活動により投資CFが大幅なマイナスとなり、フリーCFもマイナスに転じています。ただし、営業CFは堅調にプラスを維持しており、本業で安定してキャッシュを生み出す力はあります。

【利益の質】

営業CF/純利益比率(2025年3月期)は 1.07倍(8,361百万円 / 7,845百万円)と1.0倍を上回っており、利益の質は健全であると言えます。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計の決算は、通期予想に対して売上高が75.2%、営業利益が84.8%、純利益が92.9%と進捗しており、営業利益と純利益は通期予想を上回るペースで推移していることから、良好な進捗と言えます。直近3四半期では売上高、営業利益ともに前年同期を上回る伸びを見せており、業績回復の兆しが見られます。

【バリュエーション】

当銘柄のPERは14.50倍、PBRは0.98倍です。業界平均PER12.1倍と比較するとやや高い水準にあり、PBRは業界平均1.0倍と同程度です。PERは業界平均より割高感が強い一方、PBRは適正水準と言えます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 8.22 / シグナル値: 15.5 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 50.3% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +0.17% 直近のモメンタム
25日線乖離率 -0.64% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +2.59% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +6.45% 長期トレンドからの乖離

MACDは中立状態を示しており、RSIも50.3%と過熱感や売られすぎ感はありません。株価は5日移動平均線と25日移動平均線の間に位置しており、短期的に方向感が定まっていない状況ですが、75日線と200日線は上回っており、中期・長期的な上昇トレンドは維持されています。

【テクニカル】

現在の株価1,534.0円は、52週高値1,691.00円から約9%低い水準であり、52週安値1,216.00円からは約26%高い水準に位置しています。株価は5日移動平均をやや上回り、25日移動平均をやや下回る一方、75日移動平均線と200日移動平均線を大きく上回っており、中期・長期的な視点では比較的堅調なトレンドを保っています。

【市場比較】

日経平均との相対パフォーマンスは以下の通りです。

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +2.13% +10.74% -8.61%pt
3ヶ月 +7.65% +11.53% -3.88%pt
6ヶ月 +5.72% +22.35% -16.63%pt
1年 +14.99% +71.36% -56.37%pt

過去1年を通して日経平均に大きくアンダーパフォームしていますが、直近1ヶ月および3ヶ月ではTOPIXに対しては良好なパフォーマンスを示しており、市場連動性は低いながらも一定の独自性が見られます。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
年間ボラティリティ 21.68% ○普通 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -76.03% ▲注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ -0.48 ▲注意 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.56 △やや注意 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 0.18 ▲注意 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.49 ◎良好 日経平均とどれだけ連動するか
0.24 値動きのうち市場要因で説明できる割合

【ポイント解説】

この銘柄の値動きは、年間ボラティリティが21.68%と「普通」水準である一方、過去最大ドローダウンは-76.03%と非常に大きく、「注意」が必要です。リスクに対するリターン効率を示すシャープレシオやカルマーレシオも低い水準にあるため、リスクに見合うリターンが得られにくい傾向が見られます。現在のボラティリティは過去1年で「高」水準(上位77%)にあり、比較的変動が大きい時期にあると言えます。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±34万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

【事業リスク】

  • 景気変動の影響: 工作機械や建設関連需要は景気変動に左右されやすく、業績に影響を与える可能性があります。
  • 為替変動リスク: 海外での事業展開が大きく、為替レートの変動が損益に影響を与える可能性があります。
  • 原材料価格の高騰: 仕入れコストの増加が利益率を圧迫する可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残が78,600株、信用売残が49,300株で信用倍率は1.59倍と、売り圧力は限定的で過度に懸念される水準ではありません。
主要株主構成は自社(自己株口、持株会)や日本マスタートラスト信託銀行が上位を占め、安定した株主構成です。

  • 自社(自己株口): 10.13%
  • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 7.09%
  • 自社取引先持株会: 6.63%

8. 株主還元

配当利回りは3.39%と高水準であり、配当性向は51.71%と利益の半分以上を配当に回しています。これは安定した株主還元政策を示しており、持続可能な範囲内にあると言えます。自社株買いに関する明確な直近の情報はデータにありません。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 多角的な事業ポートフォリオ
安定した株主還元
景気変動耐性を高め、長期保有を促す
⚠️ 弱み 低水準な収益性
過去のボラティリティとドローダウン
利益率改善が今後の株価上昇の鍵となる
🌱 機会 M&Aによる事業拡大
建機・産業用機械の需要回復
新規事業への積極投資が成長を加速させる
⛔ 脅威 原材料価格高騰・為替変動リスク
景気後退による設備投資抑制
外部環境の変化が収益を圧迫する可能性がある

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
安定配当を求める長期投資家 3%を超える配当利回りと堅実な株主還元策が魅力。
業績回復局面を狙う投資家 直近のM&Aや収益改善の兆しが今後の成長期待を高める。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 利益率の低迷: 営業利益率とROEが低水準であり、今後いかに改善できるか注視が必要です。
  • 過去の大きな下落: 最大ドローダウンが76%と大きく、市場が不安定な局面では大幅な下落リスクを伴う可能性があります。
  • PERの割高感: 業界平均と比較してPERが高く、割安とは言えない水準で投資判断は慎重さが求められます。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 2.43% 5%以上への回復 企業収益力改善の目安
ROE 6.93% 10%以上への回復 資本効率改善の目安
フリーキャッシュフロー -27.45億円 プラス転換維持 資金創出力の健全性評価

企業情報

銘柄コード 8051
企業名 山善
URL http://www.yamazen.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,534円
EPS(1株利益) 105.78円
年間配当 3.39円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 16.7倍 1,764円 3.0%
標準 0.0% 14.5倍 1,534円 0.2%
悲観 1.0% 12.3倍 1,370円 -2.0%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,534円

目標年率 理論株価 判定
15% 771円 △ 99%割高
10% 963円 △ 59%割高
5% 1,215円 △ 26%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
トラスコ中山 9830 2,161 1,426 9.76 0.75 7.8 2.70
ユアサ商事 8074 6,030 1,332 11.10 1.10 11.0 3.15
日伝 9902 2,350 705 14.39 0.77 5.6 2.97

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.65)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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