1. 企業情報
ダイトーケミックス株式会社は、特化型およびファインケミカルを製造・販売する企業です。主に半導体や液晶パネル向けの感光性材料を提供しており、その他にも印刷・写真材料、機能性材料、医薬中間体など多岐にわたる化学製品を扱っています。また、産業廃棄物や化学物質のリサイクル・処理事業にも従事しています。1949年に設立され、大阪に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ダイトーケミックスは、感光性材料市場において最大手の一角を占めており、特に半導体および液晶産業において強い競争優位性を持っています。しかし、業界全体が競争激化しており、原材料価格の変動や環境規制の強化が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、先端材料の開発や新製品の投入を通じて成長を目指しています。中期経営計画では、2025年3月期を起点に、売上高の増加と利益率の改善を図る施策を展開しています。
4. 事業モデルの持続可能性
ダイトーケミックスの収益モデルは、特化型化学製品の需要に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、研究開発を通じた新製品の投入や、既存製品の改良により適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
同社は、感光性材料や医薬中間体の技術開発に注力しており、独自の製品を展開しています。特に半導体向けの材料は収益の重要な柱となっています。
6. 株価の評価
- PER（予想）: 20.43倍
- PBR（実績）: 0.48倍
- EPS（予想）: 31.67円
- BPS（実績）: 1,349.83円
現在の株価（647.0円）は、業界平均PER（15.9倍）と比較して高めに評価されています。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、647.0円で取引されており、年初来高値（959.0円）と年初来安値（512.0円）の中間に位置しています。最近の値動きは比較的安定しており、高値圏ではないと考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）: 15,811百万円
- 営業利益（過去12か月）: 776百万円
- 純利益（過去12か月）: -1,005百万円（赤字）
- ROE（実績）: -6.77%
- 自己資本比率（実績）: 58.2%
過去数年にわたり、売上は増加傾向にあるものの、利益面では厳しい状況が続いています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）: 1.55%
- 1株配当（予想）: 10.00円
- 配当性向: 21.32%
安定した配当方針を維持しており、株主還元に対する姿勢は評価できます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は647.0円で、過去10日間の株価は安定しています。特に大きな変動は見られず、投資家の関心は比較的低い状態です。
11. 総評
ダイトーケミックスは、特化型化学製品市場での強いポジションを持ちながらも、利益面での課題が顕著です。技術革新や新製品開発に注力し、成長を目指す姿勢は評価されますが、競争環境や市場ニーズの変化への適応が今後の鍵となります。株価は現在のところ安定しており、長期的な成長を見込む投資家にとっては注目すべき企業と言えるでしょう。
企業情報
| 銘柄コード | 4366 |
| 企業名 | ダイトーケミックス |
| URL | http://www.daitochemix.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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