1. 企業情報
株式会社ミロクは、猟銃の国内最大手であり、米国ブローニング社へのOEM供給も行っています。工作機械、自動車用木工部品など多角化も進めています。1893年創業の老舗企業であり、高知県に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ミロクは猟銃分野で国内首位の地位を確立しています。米国市場へのOEM供給も行っており、一定の競争優位性を持っています。しかし、猟銃市場は需要の変動が大きく、国際情勢や法規制の影響を受けやすいという課題があります。工作機械や自動車部品への多角化は、事業リスクの分散に繋がる可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
ミロクの経営戦略は、猟銃事業を基盤としつつ、工作機械、自動車部品などの分野への多角化を進めることです。中期経営計画などの具体的な情報は開示されていませんが、直近の決算短信からは、クラウドソリューション事業への取り組みがうかがえます。
4. 事業モデルの持続可能性
猟銃事業は、安定的な需要が見込める一方、市場規模は限定的です。多角化によって、事業ポートフォリオを多様化し、収益の安定化を図ることが重要です。市場ニーズの変化への対応として、新たな技術や製品の開発、海外市場への展開などが考えられます。
5. 技術革新と主力製品
ミロクは、猟銃製造における高い技術力と品質管理能力を有しています。主力製品は、Browning、Winchester、Mirokuブランドの猟銃です。工作機械分野では、銃腔加工機などの製造を行っています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,089円 (2025年5月20日)
- PER (会社予想): 17.85倍 (業界平均: 10.0)
- PBR (実績): 0.24倍 (業界平均: 0.5)
- EPS (会社予想): 61.02円
- BPS (実績): 4,482.01円
PERは業界平均よりも高く、割高感があります。PBRは業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,066円から1,095円の間を変動しており、2025年5月20日の終値は1,089円です。年初来高値は1,277円、年初来安値は982円であり、現在の株価は年初来安値から上昇傾向にあります。50日移動平均線は1070.60円、200日移動平均線は1189.31円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年10月期は118.87億円、2023年10月期は114.71億円、2022年10月期は136.53億円と、減少傾向にあります。
- 営業利益: 2024年10月期は5.53億円、2023年10月期は6.59億円、2022年10月期は4.07億円と、変動しています。
- 当期純利益: 2024年10月期は4.81億円の黒字、2023年10月期は5.12億円の黒字、2022年10月期は3.03億円の黒字と、黒字を計上しています。
- ROE (過去12か月): -15.82%
- 自己資本比率 (実績): 58.9%
直近の業績は、売上高が減少傾向にあり、営業利益は変動しています。ROEはマイナスであり、収益性の改善が課題です。自己資本比率は高く、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 0.92%
- 1株配当 (会社予想): 10.00円
- 配当性向: 140.62%
配当利回りは低く、配当性向は高いです。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、5月7日に急騰した後、調整局面に入っています。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心が高まっている可能性があります。
11. 総評
ミロクは、猟銃国内最大手として安定した基盤を持っていますが、業績は変動しており、多角化による事業リスクの分散が重要です。現在の株価はPERが高く、割高感があります。一方、PBRは低く、割安感があります。財務状況は安定していますが、ROEの改善が課題です。今後の業績動向と、多角化戦略の進捗に注目する必要があります。投資判断は、ご自身の判断でお願いします。
企業情報
| 銘柄コード | 7983 |
| 企業名 | ミロク |
| URL | http://www.miroku-jp.com/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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