1. 企業情報
- 事業内容: さくらケーシーエスは、三井住友銀行を主要顧客とする情報サービス会社です。金融、公共、産業の各セクター向けに、ソフトウェア開発、データセンターサービス、システム構築、運用保守、コンサルティングなどを提供しています。
- 特徴: 三井住友銀行を筆頭株主とし、安定した顧客基盤を持っています。自治体向け、富士通向けの事業も展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 情報サービス業界に属し、特に金融機関向けシステム開発に強みを持っています。
- 競争優位性: 三井住友銀行との強固な関係性、長年の実績に基づく技術力、データセンターの運営能力などが強みです。
- 課題: 競争激化、技術革新への対応、人材確保などが課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 開示情報からは具体的な経営ビジョンは明確ではありませんが、中期経営計画の発表に注目する必要があります。
- 重点分野: 金融、公共、産業の各セクターにおける既存顧客との関係強化、新規顧客開拓、クラウドサービスやDX関連サービスの拡充などが考えられます。
- 中期経営計画: 2025年5月13日に発表された決算短信からは、教育研修の拡充や将来を見据えた社内インフラへの投資を推進していることがわかります。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: ソフトウェア開発、システム構築、データセンターサービスなど、多角的な収益源を持っています。
- 市場ニーズへの適応力: デジタル化、DX化の進展に伴い、クラウドサービス、AI、データ分析などの分野への対応が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: クラウド、AI、セキュリティなどの分野での技術開発が重要です。
- 主力製品/サービス: 金融機関向けシステム、自治体向けシステム、データセンターサービスなどが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- PER (会社予想): 13.71倍 (業界平均: 17.6倍)
- PBR (実績): 0.74倍 (業界平均: 1.6倍)
- EPS (会社予想): 95.54円
- BPS (実績): 1,773.88円
- 株価: 1,310.0円
- 評価: PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、1248円から1316円の間を推移しており、上昇傾向にあります。
- 年初来高値: 1,502円
- 年初来安値: 950円
- 50日移動平均: 1173.32円
- 200日移動平均: 1125.15円
- 現状: 50日、200日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で227.69億円。2024年3月期は225.37億円(前期比-1.0%)
- 営業利益: 過去12ヶ月で11.28億円。2024年3月期は13.77億円(22.2%増)
- 経常利益: 過去12ヶ月で12.14億円。2024年3月期は14.93億円(23.7%増)
- 当期純利益: 過去12ヶ月で8.95億円。2024年3月期は11.45億円(27.9%増)
- ROE (実績): 5.86%
- ROA (過去12か月): 3.46%
- 自己資本比率 (実績): 77.7%
- 分析: 2024年3月期は増収増益で、上場来最高益を達成しています。自己資本比率も高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 2.60%
- 1株配当 (会社予想): 34.00円
- 配当性向: 34.92%
- 自社株買い: 実施の有無は開示情報からは不明です。
- 配当の推移: 2024年3月期は24円、2025年3月期は32円、2026年3月期は34円(予想)と増配傾向です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間は上昇傾向にあり、モメンタムは良好です。
- 株価への影響要因: 業績、配当、市場全体の動向、IT業界の動向などが影響します。
- 信用取引: 信用買残は増加傾向にあり、投資家の関心が高まっている可能性があります。
11. 総評
さくらケーシーエスは、三井住友銀行を主要顧客とする安定した情報サービス会社です。2024年3月期は増収増益で、上場来最高益を達成しており、財務体質も良好です。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムも良好です。今後の業績動向、中期経営計画、IT業界の動向などを注視し、投資判断を行うことが重要です。
企業情報
銘柄コード | 4761 |
企業名 | さくらケーシーエス |
URL | http://www.kcs.co.jp/ |
市場区分 | スタンダード市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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