企業の一言説明

CCIグループは北國銀行を中核に、石川県・富山県を地盤として総合金融サービスを展開する地域金融機関の持株会社です。

総合判定

成長と変革の過渡期にある地域金融機関

投資判断のための3つのキーポイント

  • 地域経済を支える安定基盤と高い収益性を持つ銀行業を主力としています。
  • 株式分割後も積極的な株主還元を行い、今期の配当性向は健全な水準です。
  • PER・PBRは業界平均と比較して割高に見え、市場連動性が低い独特の株価特性があります。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 S 四半期売上高が大幅増
収益性 A 営業利益率が高水準を維持
財務健全性 A F-Scoreは良好な水準
バリュエーション D PER・PBRが業界平均より高い

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 923.0円
PER 15.8倍 業界平均10.7倍
PBR 0.81倍 業界平均0.4倍
配当利回り 2.49%
ROE 5.84%

1. 企業概要

CCIグループは2021年10月設立の持株会社で、石川県・富山県を地盤とする北國銀行を中核に、銀行業とリース業を展開。融資、保証、クレジットカード、ECサイト運営、投資助言など多岐にわたる金融サービスを提供しています。独自のシステム開発力も持ち、地域社会の金融ニーズに応えています。

2. 業界ポジション

地域金融グループとして、石川県を主要な事業基盤とし、富山県にも注力しています。地域密着型のサービス提供と、北國銀行の高いブランド力で市場競争力を持つ一方で、過疎化や低金利環境、他行との競争に直面しています。

3. 経営戦略

中期経営計画の詳細は不明ですが、地域経済への貢献を掲げ、銀行業を主軸に多角的な金融サービスを提供しています。2025年10月1日にはホールディングス名を「Hokkoku Financial Holdings, Inc.」から「CCI Group, Inc.」へ変更する予定で、グループ全体の成長戦略を推進しています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

Fスコアは企業の財務状態を9つの項目で評価する指標で、7-9点なら優良です。

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 2/3 純利益とROAがプラス。
財務健全性 1/3 株式の希薄化はなし。流動比率、D/Eレシオのデータ不足が影響。
効率性 2/3 営業利益率と四半期売上成長率が良好。ROEは改善余地あり。

CCIグループのPiotroski F-Scoreは5点であり、財務健全性は良好と評価できます。収益性と効率性において改善点が見られますが、基礎的な収益性と成長は確保されています。

  • 【収益性】
    営業利益率(過去12か月)は23.80%と高水準で、収益力の高さを示しています。株主資本利益率(ROE)は5.84%、総資産利益率(ROA)は0.24%と、一般的に高いとは言えない水準ですが、銀行業は資産規模が大きいためROAが低くなる傾向があり、ROEも一般事業会社より低い傾向があります。
  • 【財務健全性】
    貸借対照表ベース自己資本比率は4.0%ですが、銀行業として重視されるバーゼルⅢ国内基準自己資本比率は連結で9.35%であり、健全性の基準を満たしています。流動比率のデータはありませんが、F-Scoreの評価から一定の財務健全性を維持していると判断できます。
  • 【キャッシュフロー】
決算期 フリーCF 営業CF 投資CF 財務CF 現金等残高 現金比率
2023.03 -2,463億円 -1,290億円 -1,174億円 -104億円 1兆3,480億円 24.06%
2024.03 +2,351億円 +1,837億円 +514億円 -125億円 1兆5,706億円 27.27%
2025.03 +774億円 +4,899億円 -4,125億円 -57億円 1兆6,422億円 25.69%
2024年3月期以降はフリーキャッシュフローがプラスに転じ、営業キャッシュフローも安定してプラスを計上しています。投資活動によるキャッシュフローは変動があるものの、全体として事業活動による資金創出能力は安定しており、潤沢な現金等残高を保有しています。
  • 【利益の質】
    営業CF/純利益比率は、2025年3月期実績で営業CF 4,899億円に対し純利益 81.20億円と、比率が60.3倍と非常に高くなっています。これは銀行業のビジネスモデル上、預金(負債)が営業キャッシュフローに含まれるためであり、一般企業のように1.0以上で健全と判断する指標としては適していません。銀行業の特性として健全な資金確保を示唆していると解釈できます。
  • 【四半期進捗】
    2026年3月期第3四半期累計の経常利益は190億8,200万円で、通期予想210億円に対する進捗率は90.9%です。親会社株主に帰属する純利益は131億8,200万円で、通期予想130億円を既に達成しており、通期で好調な業績が見込まれます。

5. 株価分析

  • 【バリュエーション】
    現在のPERは15.8倍、PBRは0.81倍です。業界平均PERが10.7倍、業界平均PBRが0.4倍であることから、PER、PBRともに業界平均と比較して割高感があります。目標株価も業種平均に基づくと452円〜499円と、現在の株価923円を大きく下回る水準です。
  • 【テクニカルシグナル】
指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 [MACD値/シグナル値] 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 [0-100] 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -4.57% 直近のモメンタム
25日線乖離率 -6.40% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -4.55% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +21.88% 長期トレンドからの乖離
MACDとRSIは中立を示しており、明確なトレンドは確認できません。株価は短期・中期移動平均線を下回る位置にあり、直近では下落傾向にある一方、200日移動平均線を大きく上回っているため、長期的な上昇トレンドは維持しています。
  • 【テクニカル】
    現在の株価923.0円は、52週高値1,055.00円と52週安値471.50円のレンジ内で、安値に近い9.9%の位置にあります。直近では5日、25日、75日移動平均線を下回り短期的な下降圧力が確認できますが、長期的な200日移動平均線は大幅に上回っており、トレンドの転換点にある可能性があります。
  • 【市場比較】
期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 -6.01% +14.03% -20.04%pt
3ヶ月 -1.91% +12.45% -14.36%pt
6ヶ月 +43.77% +24.99% +18.78%pt
1年 +81.34% +72.17% +9.17%pt
直近1ヶ月および3ヶ月では日経平均を大きく下回っていますが、過去6ヶ月、1年では日経平均を上回るパフォーマンスを示しており、中長期的に良好なリターンを生み出していることが分かります。

6. リスク評価

  • 【注意事項】
    ⚠️ 信用倍率0.57倍、需給バランスは売り長で売り圧力が緩和される可能性もありますが、短期的には株価変動に注意が必要です。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 -0.30 ○普通 市場平均より値動きが小さい逆相関
年間ボラティリティ 585.52% ▲注意 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -92.56% ▲注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ 0.63 ○普通 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 3.44 ◎良好 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 4.15 ◎良好 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.00 ○普通 日経平均とあまり連動しない
0.00 値動きのうち市場要因で説明できる割合
  • 【ポイント解説】
    CCIグループの株価はベータ値が-0.30、市場相関が0.00と低く、市場全体の動きとは独立した独自の動きをする傾向が強いのが特徴です。年間ボラティリティは585.52%と非常に高く、株価の変動幅が大きい点には注意が必要ですが、同時にシャープレシオ0.63、ソルティノレシオ3.44、カルマーレシオ4.15と、リスクを取った分だけリターンが得られ、特に下落局面でのリターン効率や最大下落幅からの回復力は良好です。現在のボラティリティは過去1年で通常水準にあります。
  • 【投資シミュレーション】
    > 仮に100万円投資した場合: 年間で±606万円程度の変動が想定されます。
    > 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
    > ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
  • 【事業リスク】
    • 金利変動リスク: 長期金利上昇による有価証券評価損益変動や、預金金利の上昇による資金調達コスト増加が収益を圧迫する可能性があります。
    • 地域経済の変動: 地域経済の悪化や人口減少は、貸出需要の減少や与信費用(貸倒引当金)の増加につながる可能性があります。
    • 競争激化と規制強化: 他金融機関との競争激化や銀行業に対する規制強化が、収益性や事業展開に影響を与える可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残が260,800株、信用売残が454,300株で、信用倍率は0.57倍と売り長の状態です。これは将来の買い戻し圧力につながる可能性もあります。
主要株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が12.89%、日本カストディ銀行(信託口)が11.36%、北陸電力が2.92%を保有しています。機関投資家や事業会社が主要株主を占めており、安定した株主構成です。

8. 株主還元

予想年間配当金は23円で、配当利回りは2.49%です。2025年3月期の配当性向は33.7%と、利益に対する配当の水準は健全であり、持続可能性に問題はありません。自社株買いの記載はありません。
配当持続可能性: 警告不要(健全な水準)

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 地域密着型の安定した事業基盤と収益力
高い営業利益率と健全なバーゼルⅢ自己資本比率
持続的な収益基盤で安定配当が期待できる
⚠️ 弱み 業界平均と比較して割高なバリュエーション
一般基準では低い自己資本比率(銀行業特性)
バリュエーションの修正で株価下落リスクがある
🌱 機会 金融金利の動向による収益改善の可能性
他社との提携やM&Aによる事業領域拡大
金利上昇局面で業績拡大の好機となる
⛔ 脅威 地域経済の低迷や人口減少
有価証券評価損益や金利変動の影響
地域経済の悪化が直接業績に重くのしかかる

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
地域金融に理解のある長期投資家 安定した事業基盤と配当で、長期保有に適性
独自の株価変動を許容できる投資家 市場連動性が低く、個別企業の特性を重視

この銘柄を検討する際の注意点

  • バリュエーションの割高感: 業界平均PER/PBRと比較して、現在の株価は割高に見えるため、投資判断は慎重に行うべきです。
  • 高いボラティリティ: 年間ボラティリティが非常に高く、過去には大幅な下落経験があるため、価格変動リスクを十分に理解する必要があります。
  • 金利環境の変化: 銀行業は金利変動の影響を大きく受けるため、今後の金融政策や金利動向を注視する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
配当利回り 2.49% 3.0%以上への上昇 株主還元姿勢と底値の判断
PER 15.8倍 12.0倍以下への是正 割高感解消トレンドの確認
経常利益進捗率 90.9% 通期計画を安定的に上回る 業績予想の上方修正期待

企業情報

銘柄コード 7381
企業名 CCIグループ
URL https://www.ccig.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 923円
EPS(1株利益) 46.64円
年間配当 23.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 13.2% 17.3倍 1,498円 12.6%
標準 10.1% 15.0倍 1,137円 7.0%
悲観 6.1% 12.8倍 801円 0.3%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 923円

目標年率 理論株価 判定
15% 642円 △ 44%割高
10% 802円 △ 15%割高
5% 1,012円 ○ 9%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
ほくほくフィナンシャルグループ 8377 5,705 6,972 12.45 0.98 8.5 1.92
福井銀行 8362 3,520 849 14.16 0.55 4.3 2.13
富山銀行 8365 2,161 117 11.76 0.36 3.5 2.31

関連情報

証券会社


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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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