企業の一言説明

JMDCはヘルスビッグデータと遠隔医療サービスを展開する医療IT分野のリーディングカンパニーです。

総合判定

高成長だがバリュエーションは高水準

投資判断のための3つのキーポイント

  • 医療ビッグデータ活用による高成長戦略と市場優位性を確立しています。
  • 優れた財務健全性と安定したキャッシュフロー創出能力が強みです。
  • 市場の期待先行による高バリュエーションと市場センチメントのネガティブ化に伴う株価変動リスクがあります。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 S 売上高・利益ともに高成長を維持しています。
収益性 A 営業利益率が高く、利益創出力に優れます。
財務健全性 S 自己資本比率が高く、F-Scoreも優良です。
バリュエーション D PER、PBRともに業界平均を上回ります。

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 3510.0円
PER 31.02倍 業界平均23.2倍
PBR 2.80倍 業界平均2.3倍
配当利回り 0.45%
ROE 9.79%

1. 企業概要

JMDCは、健保組合等の医療データを匿名加工し、製薬会社や保険会社等に提供するヘルスビッグデータサービスと遠隔医療サービスを展開しています。主力は医療ビッグデータ事業で、膨大なデータ活用の専門知識とデータ収集力により独自の地位を確立。高い技術力とデータアセットが主要な参入障壁です。

2. 業界ポジション

国内ヘルスビッグデータ市場におけるリーディングカンパニーとしての地位を確立。圧倒的な医療データ量と高度な分析技術により、競合に対する強い優位性を持っています。医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速に伴い、市場からの期待が集まる分野で成長を続けています。

3. 経営戦略

データプラットフォームの拡大、特に医療機関由来データの強化を主軸に置く成長戦略を推進しています。生成AI等の新技術活用による顧客意思決定支援事業の推進や、ヘルステック領域での戦略的連携・M&Aにも積極的です。直近ではノアメディカル株式譲渡により調剤薬局支援事業を非継続事業化しました。2026年5月8日に決算発表を控えています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 8/9 S: 優良(収益性・健全性・効率性すべて良好)
収益性 3/3 純利益、営業キャッシュフロー、ROAが全てプラスで優良。
財務健全性 3/3 流動比率、D/Eレシオ、株式希薄化の全てで健全性が確保されています。
効率性 2/3 営業利益率と四半期売上成長率は良好ですが、ROEが10%に届かず改善余地があります。

【収益性】

営業利益率は過去12か月で27.91%と極めて高く、高収益な事業構造を示しています。ROE(株主資本利益率)は過去12か月で8.87%、ROA(総資産利益率)は4.61%であり、ベンチマークであるROE 10%およびROA 5%にはわずかに届かないものの、堅調な水準です。

【財務健全性】

自己資本比率は実績で54.6%と高く、財務基盤が非常に安定しています。流動比率も直近四半期で2.33倍であり、短期的な支払い能力に全く問題ありません。D/Eレシオも63.87%と低く、借入依存度が低い良好な状態を保っています。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF(百万円) 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円) 現金等残高(百万円)
I2023.03 -18,707 4,062 -22,769 28,296 22,782
I2024.03 -24,881 -17 -24,864 16,581 14,473
I2025.03 11,218 14,685 -3,467 6,484 32,176

過去12か月の営業キャッシュフローは95億4,000万円、フリーキャッシュフローは97億5,000万円と潤沢です。2024年3月期は大型投資の影響で一時的にフリーCFがマイナスでしたが、翌期には大きく回復し、安定した事業活動から十分な現金を創出できています。

【利益の質】

営業CF/純利益比率は1.39と1.0を大きく上回っており、発表されている利益が実質的な現金の流入を伴っているため、利益の質は極めて健全です。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計の進捗率は、通期予想に対し、売上収益72.2%、営業利益67.5%、親会社帰属当期利益65.0%です。売上高に比べて利益科目の進捗率がやや低い水準ですが、第2四半期の一時的な減速から第3四半期で成長軌道に回帰したとされており、今後の挽回に期待が持たれます。

【バリュエーション】

PER(会社予想)は31.02倍、PBR(実績)は2.80倍です。これに対して業界平均PERは23.2倍、業界平均PBRは2.3倍となっており、いずれの指標も業界平均を上回っています。これは現在の株価が、今後の高い成長期待をかなり織り込んでいる「割高」な水準にあることを示唆しています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 16.29 / シグナルライン: -2.41 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 48.7% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -2.72% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +2.66% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -3.43% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 -12.51% 長期トレンドからの乖離

MACDおよびRSIは中立圏にあり、短期的な強いトレンドは見られません。株価は5日移動平均線、75日移動平均線を下回る一方、25日移動平均線は上回っています。長期的な200日移動平均線を大きく下回っており、中長期トレンドは下降傾向にあると考えられます。

【テクニカル】

現在の株価3,510円は、52週高値4,950円と安値2,966.50円のレンジ内で、安値寄りの39.6%の位置にあります。また、3年高値6,460円と安値2,480円のレンジ内では26.4%の位置と、長期的に見ても低水準です。株価は短期的な25日移動平均線は上回っていますが、長期的な75日線や200日線からは乖離しており、中長期的な株価回復には時間を要する可能性があります。

【市場比較】

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +7.79% +15.21% -7.42%pt
3ヶ月 -4.98% +10.76% -15.74%pt
6ヶ月 -25.15% +26.69% -51.83%pt
1年 +33.84% +87.14% -53.30%pt

当銘柄の株価パフォーマンスは、過去1年間および過去6ヶ月間で日経平均を大幅に下回っています。特に直近6ヶ月間におけるアンダーパフォームが顕著で、市場全体の好調な動きに乗り切れていない状況が見られます。

6. リスク評価

【注意事項】
⚠️ 信用倍率4.20倍、将来の売り圧力に注意。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
年間ボラティリティ 43.45% △やや注意 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -73.38% ▲注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ 0.36 △やや注意 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.71 △やや注意 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 0.34 △やや注意 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.41 ◎良好 日経平均とどれだけ連動するか
0.17 値動きのうち市場要因で説明できる割合

【ポイント解説】
この銘柄の値動きは年間ボラティリティが43.45%とやや高く、過去には-73.38%の最大ドローダウンを経験しており、回復には時間を要しています。現在のボラティリティ水準は過去1年で「通常」水準(上位58%)にありますが、市場平均リターンに対するリスク効率を示すシャープレシオやソルティノレシオは△やや注意水準です。市場との相関は0.41と中程度で、市場全体の動きに影響されつつも、独自の要因で値動きする側面も持ち合わせています。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±54万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】

  • 医療データ保護の規制強化や法改正: 事業の根幹を揺るがす可能性があり、事業運営コストの増加やサービス内容の制約に繋がり得ます。
  • 競合他社の新規参入や技術革新: ヘルスケアIT市場は成長分野であり、競争激化による価格競争や市場シェアの低下リスクがあります。
  • 特定の事業(メディカル分野)における受注から売上計上までの遅延: 経営陣が言及しているように、一時的な業績の未達や計画の下振れ要因となる可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残は270,000株、信用売残は64,300株で、信用倍率は4.20倍です。信用倍率はやや高水準にあり、将来的な信用買い残の解消に伴う売り圧力が株価に影響を与える可能性があります。
主要株主構成は以下の通りです。オムロンが54.21%の株式を保有する筆頭株主であり、安定株主が多数を占めています。

  • オムロン: 54.21%
  • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 6.90%
  • ノーリツ鋼機: 4.55%

ニュース動向分析から、総合センチメントは「ネガティブ」と評価されており、アナリストの目標株価引き下げが相次いでいるため、投資家は慎重な姿勢を示していると考えられます。

8. 株主還元

配当利回りは0.45%と比較的低い水準です。2026年3月期の配当性向(予想)は14.4%と十分に低く、利益に占める配当額の割合が健全な範囲内であるため、将来的な増配余地や配当の持続可能性は高いと考えられます。自社株買いに関する直近の具体的な発表はありません。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 膨大な匿名加工医療データとAI分析技術
強固な顧客基盤とヘルスケア業界でのブランド力
AI分析技術で高付加価値化が可能
安定した収益基盤となる
⚠️ 弱み 高いバリュエーションと市場の期待先行の株価
M&Aや技術投資に伴う短期的な費用増
株価調整リスクが高まる要因となる
利益圧迫の可能性に注意すべき
🌱 機会 生成AIの活用によるデータ分析需要の高まり
医療DX推進とヘルステック市場の拡大
新たな収益源を創出する可能性がある
事業領域の更なる拡大が期待できる
⛔ 脅威 規制強化や個人情報保護意識の高まり
競合他社の新規参入や技術革新
事業モデルに直接影響を及ぼす可能性がある
市場シェア喪失リスクを注視すべき

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
成長性を重視する長期投資家 医療DX市場の拡大とデータ活用戦略に期待できるため。
健全な財務基盤を求める投資家 高い自己資本比率と安定したキャッシュフローが魅力。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 高いPER・PBR: 業界平均を上回るバリュエーションは、株価が今後の業績成長を既に織り込んでいるため、期待を下回る場合は調整リスクがあります。
  • 最大ドローダウン幅が大きい: 過去に大幅な株価下落を経験しており、ボラティリティが高いため、リスク許容度に応じて投資額を検討する必要があります。
  • アナリスト目標株価の引き下げ: 市場の期待が一時的に低下している兆候であり、ネガティブなニュースによって株価が短期的に下落する可能性があります。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益成長率 +37.1% (YoY) +20%以上を維持 継続的な成長性確認
PER 31.02倍 業界平均23.2倍以下 割安感の有無を判断
信用倍率 4.20倍 3.0倍以下への改善 需給バランスの確認

企業情報

銘柄コード 4483
企業名 JMDC
URL https://www.jmdc.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 3,510円
EPS(1株利益) 113.16円
年間配当 16.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 20.1% 33.0倍 9,317円 21.9%
標準 15.4% 28.7倍 6,654円 14.1%
悲観 9.3% 24.4倍 4,296円 4.6%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 3,510円

目標年率 理論株価 判定
15% 3,371円 △ 4%割高
10% 4,210円 ○ 17%割安
5% 5,312円 ○ 34%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
エムスリー 2413 1,520 10,326 20.24 2.48 13.4 1.38
メディカル・データ・ビジョン 3902 1,684 674 112.26 20.72 19.5
ソフトウェア・サービス 3733 11,940 655 10.92 1.48 14.3 1.42

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.43)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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