企業の一言説明

第一生命ホールディングスは、国内生保大手として、日本国内外で多様な保険商品を提供する保険会社です。約800万人の契約者数を誇り、海外事業を積極的に拡大しています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 潤沢な株主還元と海外事業による成長期待: 高い配当利回りと計画的な年間配当予想に加え、海外保険事業がグループ全体の成長ドライバーとして機能しており、今後の収益拡大と株主価値向上への期待が高いです。
  • 改善傾向にある収益性と強固な顧客基盤: ROEは良好な水準で推移し、国内最多の株主数と国内最大級の契約者数に裏打ちされた安定した収益基盤を有しており、効率的な資本活用が進んでいます。
  • 金利変動と会計処理変更のリスク: 保険会社特有の金利変動リスクや、保有債券の会計処理見直しといった業界固有の変動要因、また海外事業に伴う為替リスクなど、事業環境の変化による影響を常に注視する必要があります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 S 優良
収益性 A 良好
財務健全性 A 良好
バリュエーション C やや不安

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,571.50円
PER 14.07倍 業界平均13.7倍
PBR 1.40倍 業界平均1.0倍
配当利回り 3.31%
ROE 11.69%

1. 企業概要

第一生命ホールディングス(Dai-ichi Life Holdings, Inc.)は、国内外で生命保険事業を展開する日本の代表的な保険グループです。主力は教育資金、個人年金、変額保険、医療・がん保険、死亡保障、介護・認知症保障など多岐にわたる保険商品の提供です。収益モデルは、保険料収入を主な源泉とし、その資金を国内外の金融市場で運用することで利益を追求するものです。国内で約800万人の契約者数を持ち、海外事業の拡大にも注力しており、グローバルな展開による収益多角化を図っています。強固なブランド力と長年の事業実績が参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

第一生命ホールディングスは、国内生命保険市場においてトップクラスの地位を確立する大手企業です。特に国内の株主数では最多を誇り、強固な顧客基盤を持つことが強みです。競合大手(日本生命、明治安田生命など)に対しては、積極的な海外展開と、資産運用の巧みさが強みとなっています。財務指標を見ると、PERは14.07倍で業界平均13.7倍とほぼ同水準ですが、PBRは1.40倍で業界平均1.0倍を上回っており、市場からは純資産に対して比較的高く評価されていることがうかがえます。

3. 経営戦略

第一生命ホールディングスは、「価値創造」を軸とした中期経営計画を推進しており、国内保険事業の着実な成長に加え、海外保険事業を重点領域として位置づけ、グローバルでの収益基盤拡大を目指しています。特に、買収などを通じた海外事業の急速な拡大が成長戦略の要点です。
直近の重要適時開示として、2026年3月期第3四半期決算短信では、経常収益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益がいずれも前年同期を上回る増益を達成しており、通期予想に対する進捗も順調です。特に経常利益は83.3%、親会社株主に帰属する純利益は90.8%と高い進捗率を見せており、計画達成への期待が高まります。
また、会計士協会が生命保険会社保有債券の会計処理見直し案を提示したことで、一部減損が不要となる可能性が報じられ、これが同社の業績安定性向上につながるとして市場から好感されています。
今後のイベントとしては、2026年3月30日に期末配当の権利落ち日、2026年5月14日に決算発表日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好
収益性 2/3 純利益がプラスであり、有形固定資産を除く総資産利益率(ROA)もプラスである。営業キャッシュフローの具体的なデータは提供されていないが、システムによる評価は収益性の健全性を示唆している。
財務健全性 2/3 自己資本比率は一般的な水準より低めだが、総負債を自己資本で割ったDEレシオが1.0未満であり、過度な負債依存ではない。株式の希薄化が見られない点もプラス評価。流動比率については一般的な目安を下回る。
効率性 2/3 株主資本利益率(ROE)が10%を上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出している。四半期の売上成長率もプラスだが、営業利益率はマイナスであり、収益性の改善余地も存在する。

【収益性】

  • 営業利益率: -0.18% (過去12ヶ月)。一般的な事業会社と比較すると低いですが、保険業特有の収益構造(保険料収入や運用益が主)を考慮する必要があります。
  • ROE(株主資本利益率): 11.20% (過去12ヶ月)。株主のお金でどれだけ効率的に稼いだかを示す指標で、ベンチマークである10%を上回っており、良好な水準と評価できます。
  • ROA(総資産利益率): 0.66% (過去12ヶ月)。会社全体の資産をどれだけ効率的に使って利益を上げたかを示す指標で、ベンチマークである5%を下回っており、やや低い水準です。これは、保険会社が巨額の資産(保険契約準備金など)を抱える事業特性に起因する側面もあります。

【財務健全性】

  • 自己資本比率: 5.6% (直近四半期)。自己資本が総資産に占める割合を示し、安定性の指標となります。一般事業会社と比較すると低い水準ですが、保険会社は負債の内訳が特殊であり、保険契約準備金のような将来の支払いに備える負債が多くを占めるため、単純な比較はできません。
  • 流動比率: 1.10倍 (直近四半期)。短期的な支払い能力を示す指標で、1.10倍は一般的な目安とされる200%(2倍)を下回っています。しかし、保険会社の場合、契約者の解約返戻金や保険金支払いに備えるため、流動性の高い資産を一定程度保有しています。

【キャッシュフロー】

  • 営業CF: データなし
  • FCF(フリーキャッシュフロー): データなし

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: データなし (営業CFがないため)

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期決算短信によると、通期予想(修正済)に対する進捗率は以下の通りです。

  • 経常収益: 75.2%
  • 経常利益: 83.3%
  • 親会社株主に帰属する当期純利益: 90.8%

経常利益と純利益が通期予想に対して非常に順調な進捗を示しており、計画達成への確度が高いと言えます。

【バリュエーション】

  • PER(株価収益率): 14.07倍。株価が利益の何年分かを示す指標で、業界平均13.7倍と比較するとほぼ同水準であり、適正な評価を受けていると言えます。
  • PBR(株価純資産倍率): 1.40倍。株価が純資産の何倍かを示す指標です。業界平均1.0倍と比較するとやや高く、純資産の価値から見ると割高感があると言えます。市場は、同社の将来的な成長性やブランド価値を評価している可能性があります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD: 50.68 / シグナル: 37.38 短期的な変動傾向を示唆する
RSI 買われすぎ 79.0% 70%以上は買われすぎの水準を示し、短期的な調整の可能性を示唆
5日線乖離率 +4.27% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +11.46% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +21.91% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +31.86% 長期トレンドからの乖離

RSIが79.0%と買われすぎの水準にあり、短期的な過熱感が示唆されています。MACDは中立状態ですが、MACD値がシグナルラインを上回っています。移動平均線乖離率は、全ての期間でプラスとなっており、株価が各移動平均線を大きく上回って推移していることから、強い上昇トレンドにあることが確認できます。

【テクニカル】

現在の株価1,571.50円は、52週高値1,605.00円に近く、52週安値815.00円からは大幅に上昇した水準(52週レンジ内位置: 95.8%)にあります。株価は5日移動平均線1,507.10円、25日移動平均線1,409.88円、75日移動平均線1,289.11円、200日移動平均線1,191.75円の全てを上回っており、すべての移動平均線が上向きのパーフェクトオーダーに近い状態であることから、強い上昇トレンドが示唆されています。

【市場比較】

  • 日経平均比: 過去1ヶ月、3ヶ月、1年では日経平均を上回るパフォーマンスを見せていますが、6ヶ月では日経平均を下回る結果となっています。特に直近1ヶ月および3ヶ月では+6.81%ポイント、+25.11%ポイントとアウトパフォームしており、短期・中期的に市場からの評価が高いことを示しています。
  • TOPIX比: 過去1ヶ月ではTOPIXを+8.88%ポイントと大きく上回っており、直近の市場よりも強い上昇モメンタムが見られます。

【定量リスク】

  • 年間ボラティリティ: 39.07%。この数値は、株価の変動の激しさを示します。仮に100万円投資した場合、年間で約±39万円程度の変動が想定され、比較的高いリスクを伴うと言えます。
  • シャープレシオ: -0.61。リスク1単位あたりどれだけリターンが得られたかを示す指標で、マイナスの場合はリスクに見合うリターンが得られていないことを意味します。過去のパフォーマンスではリスクに対するリターン効率が低い状態です。
  • 最大ドローダウン: -44.88%。過去の一定期間で最も大きな価格下落率を示します。この程度の下落は今後も起こりうるため、投資にあたっては十分に注意が必要です。
  • 年間平均リターン: -23.32%。過去の一定期間における年間あたりの平均リターンがマイナスとなっています。

【事業リスク】

  • 金利変動リスク: 保険会社は保険料収入を運用することで利益を得るため、市場金利の変動が運用利回りに直接影響を与えます。低金利環境の長期化や急激な金利上昇は、運用収益や保険負債の評価に大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 海外事業の地政学的・為替リスク: 積極的な海外展開は成長の機会を提供しますが、同時に各国の法規制、政治・経済情勢の変化、為替変動リスクに晒されます。これらの要因は海外事業の収益性を不安定にする可能性があります。
  • 会計制度変更の影響: 生保保有債券の会計処理見直しのように、会計制度の変更は財務諸表に大きな影響を与える可能性があります。これにより、業績評価や資本構成が見かけ上変動し、株価に影響を与える可能性があります。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残2,297,700株に対し、信用売残933,900株と、信用倍率は2.46倍となっています。信用買残が売残を上回っているものの、極端に高い信用倍率ではないため、直ちに大きな売り圧力となる懸念は低いと言えます。
  • 主要株主構成: 上位株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が15.04%、日本カストディ銀行(信託口)が5.24%と、信託銀行の保有比率が高いのが特徴です。これは年金基金や投資信託など安定的な長期投資家が主な受益者となっていることを示唆しており、機関投資家の保有比率が高い(55.90%)ことも含め、株主構成は比較的安定していると言えます。

8. 株主還元

  • 配当利回り: 3.31%(会社予想)。高い利回り水準であり、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。
  • 1株配当(会社予想): 52.00円。
  • 配当性向: 29.5%(2025年3月期)。利益の約3割を配当に回しており、企業が稼いだ利益を株主に還元する姿勢が見られます。この水準であれば、内部留保と成長投資のバランスも取れていると考えられます。
  • 自社株買いの状況: データなし。

SWOT分析

強み

  • 国内大手としての強固なブランド力と約800万人の安定した契約者基盤。
  • 積極的な海外事業展開によるグローバルな成長ドライバーと収益多角化。

弱み

  • 保険業特有の金利変動リスクや為替リスクへの脆弱性。
  • 一般的な事業会社の基準で見ると、自己資本比率が低い傾向にある点。

機会

  • 高齢化社会における医療・介護保険ニーズの拡大。
  • 海外新興国等での保険市場の成長と事業拡大余地。

脅威

  • 国内市場の飽和と異業種からの新規参入による競争激化。
  • 法規制や会計基準の変更が業績に与える不確実性。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定配当と成長性を両立したい長期投資家: 高い配当利回りに加え、海外事業の拡大による将来的な成長期待も持てるため、安定と成長のバランスを求める方に適しています。
  • グローバル市場への投資に関心がある中長期投資家: 海外事業の比重が高まっているため、日本国内市場だけでなく、世界の経済成長を取り込みたいと考える投資家にとって魅力的な選択肢となります。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 保険業特有のリスクと会計処理の理解: 一般的な事業会社とは異なる収益構造やリスク要因(金利、為替、会計制度など)を十分に理解した上で、適切な評価を行うことが重要です。
  • 株価の過熱感と短期的な調整の可能性: 直近の株価上昇によりRSIが買われすぎ水準を示しており、短期的な調整が入る可能性があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 海外事業の収益貢献度: 海外保険事業がグループ全体の成長ドライバーとして機能する中、その収益性や成長率の推移は継続して注目すべき指標です。
  • 金利動向と運用益: 金融政策や市場金利の動向が保険会社の運用収益に直結するため、日米欧の金利変化が業績に与える影響を継続的に確認する必要があります。

10. 企業スコア

  • 成長性: S (優良)
    根拠: 直近四半期の売上高成長率が15.60%(前年比)と、成長性評価基準のS(15%以上)を上回る非常に高い水準を誇ります。これは、海外事業の拡大などが寄与していると考えられ、今後の力強い成長期待を裏付けるものです。
  • 収益性: A (良好)
    根拠: 株主資本利益率(ROE)が11.20%と良好な水準(基準10%以上)にあり、株主資本を効率的に活用して利益を生み出しています。一方で、一般的な営業利益率はマイナスですが、これは保険業の事業特性によるものであり、ROEの高さを総合的に評価し、収益性は良好と判断します。
  • 財務健全性: A (良好)
    根拠: Piotroski F-Scoreが6/9点と良好な水準(基準5-6点がA)であり、財務の質は健全性を示しています。総負債を自己資本で割ったD/Eレシオも低く、レバレッジが過度ではないことを示唆しています。自己資本比率5.6%は一般事業会社より低いですが、保険会社特有の資本構成を鑑みると、F-Scoreの評価を優先し良好と判断します。
  • バリュエーション: C (やや不安)
    根拠: PERは14.07倍で業界平均13.7倍とほぼ同水準ですが、PBRは1.40倍で業界平均1.0倍を1.4倍上回っており、純資産価値から見ると割高感があります(基準110-130%がC、130%以上がD)。PERは比較的適正ですが、PBRの比較的高さから、総合的にはやや不安な水準と評価します。

企業情報

銘柄コード 8750
企業名 第一生命ホールディングス
URL http://www.dai-ichi-life-hd.com/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – 保険業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,572円
EPS(1株利益) 111.68円
年間配当 3.31円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 20.0% 16.2倍 4,488円 23.5%
標準 15.4% 14.1倍 3,209円 15.5%
悲観 9.2% 12.0倍 2,075円 5.9%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,572円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,608円 ○ 2%割安
10% 2,009円 ○ 22%割安
5% 2,535円 ○ 38%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.22)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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