企業の一言説明

ツツミは宝飾品、貴金属の企画、製造、卸売、小売までを一貫して展開する直販体制に強みを持つ大手企業です。

総合判定

財務優良な成熟銘柄、ただし成長加速が鍵

投資判断のための3つのキーポイント

  • 極めて高い自己資本比率と潤沢な現金による盤石な財務基盤を誇ります。
  • 企画から販売まで一貫した直販体制が強みで、安定した収益確保に寄与しています。
  • ROEやROAが業界平均を下回り、市場平均と比較してバリュエーションに割高感があります。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 S 売上・利益の前年比成長率が高い
収益性 A 営業利益率は高いがROEは低水準
財務健全性 S 極めて高い自己資本比率と流動比率
バリュエーション D PER/PBRが業界平均より割高

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 2939.0円
PER 16.8倍 業界平均10.0倍
PBR 0.67倍 業界平均0.5倍
配当利回り 3.91%
ROE 3.87%

1. 企業概要

ツツミは1962年創業の老舗宝飾品企業で、リング、ネックレス、ブレスレットなどの宝飾品を企画、製造、卸売、小売まで一貫して手掛けています。米国、ベルギー、インドなどでの貴石取引センター運営と、直営小売店舗網が特徴の収益モデルです。

2. 業界ポジション

国内宝飾品市場において、企画から販売まで垂直統合された直販体制を強みとしています。これにより顧客ニーズへの迅速な対応とコスト競争力を維持しており、独自のブランド展開で市場に存在感を示しています。

3. 経営戦略

中期経営計画として具体的な数値目標は開示されていませんが、直近の決算短信では売上高、各利益ともに大幅な増益を達成しており、堅調な市場環境と効率的な経営が奏功しています。2026年3月期は年間配当115円を予想しており、株主還元の強化が図られています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 2/3 純利益はプラスでROAもプラス
財務健全性 2/3 流動比率は良好だがD/Eレシオはデータなし
効率性 2/3 営業利益率は高いがROEはベンチマーク未達

Piotroski F-Scoreは6点/9点と、「良好」な評価です。収益性においては純利益とROAがプラスであることが評価され、財務健全性では流動比率の高さが寄与しています。一方で、営業キャッシュフローの項目がデータなしとされている点や、ROEがベンチマークに達していない点が改善の余地とされます。

【収益性】

過去12か月の営業利益率17.94%と非常に高い水準で、本業の収益力が良好であることを示します。一方、ROE(株主資本利益率)は3.87%ROA(総資産利益率)は3.44%と、一般的な目安とされるROE10%やROA5%には届いておらず、資本を効率的に活用して利益を生み出す能力に改善の余地があると言えます。

【財務健全性】

直近四半期の自己資本比率95.9%と極めて高く、財務基盤が非常に盤石であることを示しています。流動比率20.54倍と健全性の目安である200%(2倍)を大幅に上回っており、短期的な支払い能力に全く問題ありません。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF(百万円) 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円) 現金等残高(百万円)
2023.03 107 643 -536 -469 38,502
2024.03 -1,182 -968 -214 -781 36,538
2025.03 -1,802 -1,331 -471 -1,094 33,640

ツツミのキャッシュフローは変動が大きく、直近2期間(2024年3月期、2025年3月期)において営業キャッシュフローおよびフリーキャッシュフローがマイナスとなっています。これは宝飾品事業特有の在庫増加(地金仕入れなど)が影響している可能性があり、潤沢な現金及び預金(直近四半期で309億9,000万円)によって支えられています。

【利益の質】

営業CF/純利益比率はデータがありませんが、直近2期で営業CFがマイナスであることを鑑みると、利益の質は一時的に低下している可能性があります。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期までの累計進捗率は、売上高76.4%、営業利益79.5%、経常利益79.3%、当期純利益80.4%と、通期予想に対して順調に進捗しています。

【バリュエーション】

現在のPERは16.8倍PBRは0.67倍であり、業界平均PER10.0倍、PBR0.5倍と比較すると、いずれも割高感があります。業種平均PER基準の目標株価は1098円、業種平均PBR基準の目標株価は2196円と算出されており、現在の株価2939円はこれらの目標株価を上回っています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
5日線乖離率 -1.24% 直近のモメンタム
25日線乖離率 -2.58% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -1.37% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +14.21% 長期トレンドからの乖離

MACDシグナル、RSI状況はともに中立です。移動平均線乖離率を見ると、短期・中期線からはやや下方に乖離していますが、長期の200日移動平均線からは大きく上方に乖離しており、長期的な基調は良好です。

【テクニカル】

株価2939.0円は、52週高値3455.00円と安値2120.00円に対し、レンジの約61.3%の位置にあります。短期(5日、25日、75日)移動平均線を下回る位置にあり、上値抵抗を意識する必要があるかもしれません。

【市場比較】

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 -2.52% +11.40% -13.92%pt
3ヶ月 +9.42% +11.23% -1.81%pt
6ヶ月 +30.91% +25.50% +5.41%pt
1年 +35.75% +75.73% -39.98%pt

過去6ヶ月間では日経平均を上回るパフォーマンスを見せましたが、直近1ヶ月および1年間では日経平均を下回っています。これは、中期的には堅調なものの、長期では市場全体の勢いには及ばないことを示唆します。

6. リスク評価

⚠️ 信用倍率20.97倍と高水準であり、将来の売り圧力が懸念されます。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.43 ◎良好 市場平均より値動きが小さい
年間ボラティリティ 24.79% ○普通 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -19.05% ○普通 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ -0.50 ▲注意 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.98 ○普通 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 0.95 ○普通 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.44 ◎良好 日経平均とどれだけ連動するか
0.20 値動きのうち市場要因で説明できる割合

ポイント解説

この銘柄はベータ値0.43と市場相関0.44から、日経平均などの市場全体とは異なる独自の動きをする傾向があり、比較的値動きは穏やかです。現在のボラティリティ水準は過去1年で通常水準(過去1年の上位59%)に位置しています。過去の最大ドローダウンは-19.05%で、この程度の下落は今後も起こりうる可能性があります。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±25万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの4%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

事業リスク

  • 地金価格・為替変動リスク: 宝飾品の原材料である貴金属の地金価格や為替レートの変動が、原価率や収益に直接的な影響を与える可能性があります。
  • 消費マインドの変動: 景気動向や消費者心理の変化が、宝飾品のような高額品の需要に大きく影響し、売上高の変動要因となる可能性があります。
  • 信用倍率の高さ: 信用買い残が信用売り残を大幅に上回る高水準の信用倍率は、将来的な株価の上値を抑制する売り圧力となる可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残が69,200株に対し信用売残が3,300株で、信用倍率は20.97倍と非常に高い水準です。これは投資家の買い期待が大きい反面、将来的な売り圧力が市場に蓄積していることを示唆しています。主要株主は堤倭子氏(51.2%)、互夕希子氏(9.85%)、石花千花氏(9.73%)など、創業家および関連団体が安定的に大株主として名を連ねています。

8. 株主還元

予想年間配当金115.0円に基づく配当利回り3.91%です。2026年3月期の予想配当性向62.9%であり、利益を基盤とした安定的な配当が期待されます。自社株買いのデータは現状開示されていません。配当性向は一般的評価基準ではやや高めですが、直近の予想では利益の範囲内であり、現在のところ減配リスクを示す警告水準にはありません。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 盤石な財務基盤
企画から販売までの一貫体制
安定的な経営による長期投資の安心感
⚠️ 弱み 低い収益効率(ROE/ROA)
営業CFの不安定さ
資本効率改善が株価成長の必須条件となる
🌱 機会 インバウンド需要の回復
富裕層向けの需要戦略
市場拡大や高付加価値戦略で収益改善期待
⛔ 脅威 地金価格・為替変動
景気後退による消費マインド冷え込み
原価上昇や需要減少を常に監視すべき

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
安定配当を求める長期投資家 盤石な財務基盤と堅実な配当が期待できるため
財務健全性を重視する保守的投資家 極めて高い自己資本比率と流動比率を持つため

この銘柄を検討する際の注意点

  • 低ROEとバリュエーション: 収益効率の改善が株価上昇には不可欠であり、現状の割高感を解消するには業績成長が求められるため注意が必要です。
  • 営業キャッシュフローの不安定さ: 事業構造上、地金在庫の仕入れなどによりCFが変動しやすく、継続的な監視が必要なため注意が必要です。
  • 信用倍率の高さ: 将来の株価上値を抑える売り圧力となる可能性を考慮すべきであるため注意が必要です。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 17.94% 20%以上への回復 収益性改善と成長加速の兆候
ROE 3.87% 5%以上への回復 資本効率改善度合いの確認
流動資産における現金比率 約43% 50%以上の維持 キャッシュフローの安定動向

企業情報

銘柄コード 7937
企業名 ツツミ
URL http://www.tsutsumi.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – その他製品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 2,939円
EPS(1株利益) 109.81円
年間配当 115.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 16.6% 18.1倍 4,302円 12.2%
標準 12.8% 15.8倍 3,165円 6.4%
悲観 7.7% 13.4倍 2,132円 -0.6%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 2,939円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,990円 △ 48%割高
10% 2,485円 △ 18%割高
5% 3,136円 ○ 6%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
ヨンドシーホールディングス 8008 1,854 451 19.61 0.96 5.6 4.58
ベリテ 9904 396 107 22.49 2.43 10.7 5.29
エステールホールディングス 7872 590 67 0.56 -3.8 4.57

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.53)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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